ITプロジェクトマネージャーに求められる資質とは?
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ITプロジェクトマネージャーとは?
昨今の活況なIT投資の背景もありまして、システム開発プロジェクトが全国あらゆる企業のいたるところで動いています。
プロジェクトが動いているという事はそのプロジェクトを動かしていく人物が必要になってくるという事ですね。
その中心となってプロジェクトを推進していく人をプロジェクトマネージャーと呼んでいます。
筆者も規模の大小はありますが、プロジェクトマネージャーとしていくつかのシステム開発プロジェクトを担当してきましたので、その業務をこなす上で必要になる資質を考えてみたいと思います。
ITプロジェクトマネージャーに求められる資質
IT技術に対する深い理解
ITのプロジェクトというものは、動かすプロジェクトはビルを建てるプロジェクトもでなければ、人を調達するプロジェクトでもありません。作るものはシステムとなるため、当たり前の事ですが、そのプロジェクトで使用する技術要素に関して明るくなければ、様々な場面でコミュニケーションロスやミスが起こる事でしょう。
特に品質面での問題を解決する際にはIT技術への一定の理解が必要になると思います。
顧客(業務)の理解力
顧客側の都合はこちらで考える必要はないのではと思われるかもしれませんが、この点も重要でしょう。プロジェクトが佳境に入ってくると、システムで解決するべき課題と業務で解決すべき課題を整理していく力も必要になってきます。
これらの力があると、顧客側からの信頼も厚くなり、調整事がスムーズに運ぶようになるでしょう。
調整力・交渉力
システム開発プロジェクトにおいては、プロジェクト規模が大きくなるにつれて、関わる要員の数が増えてきます。発注側(顧客側)のキーマンや、システムユーザ要員、それからシステム開発メンバーといった関係者の利害を上手く調整しながら進めなくてはなりません。
当然様々な局面で説明・交渉をする能力が問われる事になるでしょう。
規模試算(見積)能力
システム開発プロジェクトを立ち上げる段階で最も重要視しなければならない事でしょう。規模見積もりというと費用の事を想像されるかもしれませんが、スケジュール見積もりも非常に大切になってきます。
たまにニュースで話題になりますが、システム移行の失敗により、多額の損害賠償をシステム開発会社が背負う事になったりすることもあります。
要件を確定する段階から、システムを移行する段階までのタスクの量をどれだけ漏れなく洗い出し、そのボリューム感を顧客側に納得感を持ってもらえるように説明できる力が必要になるでしょう。
リスク・課題管理能力
プロジェクトを始めていくと、様々な課題やリスクを検知します。そのような時にどのような対策を取るかによって、プロジェクトの成否が決まると言ってもいいでしょう。
課題管理に関しては、リリース時期の調整を含めて、スケジュールに与える影響を整理しながら、取り込むタイミングを考慮する必要があるでしょう。
最後に
プロジェクトマネージャという仕事は非常に精神的にタフでなければ務められない役割と言えるでしょう。
IPAが定義しているようにプロジェクトマネージャの国家資格取得はそれなりに難しい難易度に設定されています。もちろん資格取得するだけではあまり意味がなく、実務経験が伴って始めて認められる事になるでしょう。
ただ、大変なプロジェクトのマネージャーを担当すると報酬面での見返りが大きかったり、プロジェクト成功後にはその功績が認められ、新たな仕事が舞い込むようになるでしょう。
自分自身の成長のためにもプロジェクトマネージャという役割に挑戦してみてはいかがでしょうか。